診療内容

ここでは、当院皮膚科で扱う代表的な疾患のポイントを挙げています。治療のページとあわせてご覧下さい。

1 皮膚アレルギー疾患

*アトピー性皮膚炎

  1. アトピー性皮膚炎の病態は、ダニ、食物、汗などの抗原に対するアレルギー反応と乾燥肌(ドライスキン)の両側面をあわせもっていますので、治療は両側面をケアしなければなりません。
  2. 年齢とともに自然に軽快していくことを知って下さい。特に、乳児のアトピー性皮膚炎は約80%が1年以内に軽快します。
  3. いままで有効とされてきた薬剤、保湿剤にも逆に皮膚炎を悪化させるものがありますので、注意が必要です。(アンダーム軟膏など)
  4. ステロイド外用剤に代わる薬剤も出てきています。治療のページを参照下さい。)
  5. 紫外線治療が有効なこともあります。治療のページを参照下さい。)

*じんましん

  1. 特発性(原因不明)のじんましんがほとんどですが、皮疹、問診などから特殊なタイプがわかる事があります。
  2. 食事後(小麦やエビ、カニなどを摂取)に激しい運動した後に、じんましんや呼吸困難などのショック症状を引き起こすタイプがあります。
  3. フルーツ(マンゴー、アボガド、イチゴ、モモ、クリなど)を摂取した後に、じんましんや口の周囲や口腔内がはれる症状を引き起こすタイプがあります。 フルーツに花粉やゴム製品が交叉(関連)していることが多いのが特徴です。
2 皮膚腫瘍

*メラノーマ(黒色腫)

  1. 日本人の手のひら、足のうらのホクロには、注意が必要です。
  2. 体の部位に限らず、7mm以上の黒いホクロは注意が必要です。
    また、急速に大きくなるなどの症状も注意が必要です。
  3. 初期の診断が大事ですが、ダーマスコピーという器具で切らずに鑑別できるようになってきています。治療のページを参照して下さい。)

*日光角化症

  1. 高齢者の顔や手背など、日光にたくさん当たる場所が好発部位です。
  2. 顔面や手背のなかなか治らない5mm~1cm大、ピンク色~赤色のところがあれば注意が必要です。
  3. 前癌病変ですので、早めの診断、治療が望ましいです。 (放置すると皮膚癌へ移行します。)
3 皮膚感染症

*ニキビ(尋常性ざ瘡)

  1. 皮脂の分泌亢進と毛穴の角質による閉塞が原因です。
  2. 新しい外用剤が認可されました。治療のページを参照して下さい。)

*ヘルペス

  1. 単純疱疹と帯状疱疹の2種類があります。
  2. ヘルペスウイルスによるのが、単純疱疹(通称;熱の花)といわれ、疲労時など体の免疫力が低下した時に、口のまわりなどに小さな水ぶくれが、数個集まってできます。何回かなることが多いです。
  3. 水痘帯状疱疹ウイルスによるのが、帯状疱疹です。顔面や体の片側にのみ、帯状の水ぶくれを多数伴う赤みがでてきます。 普通、一生に1回しかなりませんが、強い痛みを伴うのが特徴です。
4 難治性疾患

*尋常性乾癬

  1. 皮膚ができる過程の角化といわれる機能が亢進してなる病気です。
  2. 難治性のため、生活面の改善や病気への理解が必要です。
  3. なかなか完治しない病気ですが、ビタミンD3軟膏や紫外線療法などの様々な治療の組み合わせにより、コントロールすることが可能です。治療のページを参照して下さい。)

*掌蹠膿疱症

  1. 手のひら、足の裏に小さな膿をもつ嚢胞が多数でき、赤みとかさかさを伴います。
  2. 原因は不明ですが、金属アレルギーや喫煙と関連ある人もいます。
  3. 3) たまに、関節痛を併発する人もいます。
5 フットケア

*巻き爪(陥入爪)

  1. 足の親指の爪に起こりやすいです。ひどくなると、爪の角をおおうように肉が盛り上がってきます。
  2. 深爪するとますますひどくなりますので、まず爪を伸ばすようにして下さい。
  3. ひどい場合は、人工爪やフェノール法という外科的な処置が必要となります。
6 その他

*尋常性白斑

  1. 皮膚の日焼けした際にメラニンという色を作るもとの細胞がないために、皮膚が白くなる病気です。
  2. 確立した治療法はありませんが、現在「ナローバンドUVB」という紫外線療法が一番有効とされています。(治療のページを参照して下さい。)

*脱毛

  1. 脱毛の種類を鑑別することが大事です。
  2. 膠原病や甲状腺などの病気が隠れていることもあります。
  3. 紫外線治療が有効な場合があります。(治療のページを参照して下さい。)
  4. 男性の年齢的な脱毛には保険外ですが、内服薬があります。

*しみ

  1. 通常、「しみ」といわれるものには、肝斑、老人性いぼ、老人性色素斑、ホクロなど色をもつ病気全てが総称されています。
  2. 保険診療の範囲内でも治療できる「しみ」は、たくさんありますので、是非御相談下さい。(機器写真はコチラを参照して下さい。)

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